弔電に用いる「気付(きつけ)」とは?宛名の書き方や注意点も解説

#お悔やみ・葬儀・法事・法要

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弔電を送る際には、さまざまなマナーを守る必要がありますが、そのなかに「気付(きつけ)」というものがあることをご存知でしょうか。気付は、弔電の送付先が相手の住所以外のときに用いられる語句です。

この記事では、使い方がわかりにくい気付について紹介します。マナーを押さえて、ご遺族に失礼がないように弔電を手配しましょう。

■弔電に用いられる「気付」とは?

気付はあまり馴染みのない言葉ですが、どのようなときに用いられるものなのでしょうか。まずは、その詳しい意味について解説します。

◇気付とは、弔電を届ける関係先に使う語
気付とは、受取人の住所ではなく、受取人の立ち寄り先や関係先に郵便物を届けるときに用いられる語句です。その他、受取人の職場やホテルに滞在している受取人に郵便物を送るときなどにも用いられます。

読み方は「きつけ」ですが、「きづけ」と濁って読むケースもあります。

自宅に弔電を送るときはそのまま住所と宛名を記入すれば問題ありませんが、送付先が受取人の自宅でないときのみ、必要に応じて「気付」を用いると考えておきましょう。

◇気付の由来
気付は、英語の「care of(c/o)」からきている語句です。この語句は「~に気を付ける」という意味があり、直訳した言葉が「気付」の由来となっています。

日本には「c/o」に当たる言葉がなく、英語を直訳して用いられるようになりました。英語で弔電を手配する際は、「(受取人名)c/o(宛先)」と受取人の氏名を先に記入します。

■弔電を送る際の宛名・気付の書き方

「気付」は、宛先の下に記入することが基本のルールですが、送付先によって書き方が異なります。混乱しやすいため、この章でパターン別の書き方を確認しておきましょう。

◇葬儀場に弔電を送る際の書き方
葬儀場の受取人に弔電を送るときは、以下のように記入します。

「○○葬儀場 気付
(喪主名)様」

ホテルなどの滞在先に電報や郵便物を送るときなども、同じように記入します。「届ける場所と宛名の中間に記入するもの」だと覚えておけば問題ないでしょう。

喪主の氏名がわからないときは、以下のように記入しても問題ありません。

「○○葬儀場 気付
(故人名)様 ご遺族様」

なお、気付のあとに改行を入れてから宛名を記入すると、誰宛ての弔電なのかがわかりやすくなります。

◇会社に弔電を送る際の書き方
気付は、葬儀場以外に弔電を届けるときも用いられます。このときは、葬儀場の名称の代わりに会社名を記入することが一般的です。

記入方法の例は以下のとおりです。

「株式会社○○気付 (故人名)様 ご遺族様」
「株式会社○○気付 (喪主名)様」

仕事関係の方に弔電を手配する機会は多いため、会社に届けるときの書き方をしっかりと覚えておきましょう。

◇個人宅に弔電を送る際の書き方
葬儀場や会社に弔電を届けるときは気付を用いますが、個人宅に届けるときは気付を用いません。例えば、故人の自宅や故人が住んでいたご家族が所有する自宅に弔電を送るときは、以下のように記入します。

「(故人名)家 (喪主名)様」
「(自宅の持ち主)様方 (喪主名)様」

喪主の氏名がわからないときは、以下のように記入することも可能です。

「(故人名)様 ご遺族様」

個人宅に届けるときには、どのような場合でも気付を用いません。間違えて使わないよう、注意しましょう。

◇社葬の際の書き方
葬儀が社葬である際には、会社の葬儀委員長や責任者宛に弔電を送る必要があります。このときも気付を使わないため、書き方に注意しましょう。

社葬の場合は、以下のように宛先を記入します。

「○○株式会社 故(故人名)様
(葬儀責任者名)様」

葬儀責任者の氏名は、案内状に記載されています。調べてみても氏名がわからないときは、「葬儀責任者様」と記入してしまっても問題ありません。

■弔電に用いられる「気付」「様方」「御中」の違い

弔電の宛先を記入するときは、「気付」のほかにも「様方」や「御中」といった語句を用いることがあります。こういった言葉は意味がわかりにくく区別しにくいものですが、正しく使わないとマナー違反となるため注意が必要です。

この章では、それぞれの語句の違いを解説します。

◇「気付」と「様方」の違い
「様方」とは、個人の家に届けるときに用いる語句です。ある世帯にいる、名字が違う方に対して使います。

弔電では、以下のように記入します。

「(家主名)様方
(受取人名)様」

例えば、山田さん宅に同居している佐々木さんが喪主であるときは、「山田様方 佐々木様」と記入します。

◇「気付」と「御中」の違い
「御中」とは、会社などの組織に対して郵便物を送るときに用いる語句で、基本的な使い方は以下のとおりです。

「○○株式会社 御中」

ただし、企業に所属する特定の社員宛に書類を送付するときには、御中を用いず、以下のように記載します。

「○○株式会社 (宛名)様」

なお、葬儀場やホテルなどに滞在する知人に対して「御中」ではなく「気付」を用いるのは、その人が葬儀場やホテルに所属する人間ではないためです。両者の意味は大きく異なるため、しっかりと区別しておきましょう。

■弔電の宛名を書く際の注意点

最後に、弔電の宛名を記入するときに押さえておきたいポイントを2つ紹介します。

◇宛名は喪主にする
弔電の宛名には、喪主の氏名を入れるのが一般的です。この際、宛名には「喪主名」を記入しますが、宛先は「葬儀会場」にする必要があるため、間違えないように気を付けましょう。

葬儀会社の担当者は、各葬儀の準備や進行などを亡くなった方や喪主で把握しているため、それ以外の氏名を書かないように注意してください。他の人の氏名を記入してしまうと会場の人が混乱してしまい、弔電を正しく届けられない恐れがあるからです。

◇喪主以外に送りたいときも「様方」を使う
喪主と面識がなく、弔電を喪主ではなく他のご遺族に送りたいときには「様方」を用いましょう。

以下のように、まずは喪主の氏名を記入してから、届けたいご遺族の氏名を記入します。

「(喪主名)様方
(ご遺族名)様」

先述したように、弔電は喪主宛に届けることが一般的であるため、ご遺族の氏名のみを記入して送ってしまうと失礼に思われるうえに、受取時に混乱が生じやすくなります。

葬儀場のスタッフや喪主に迷惑をかけないためにも、必ず喪主のフルネームを記入してから宛名を記入するようにしましょう。

■「気付」の使い方を知ってマナーに沿った弔電を送ろう

気付は、相手の立ち寄り先や関係先に電報や郵便物を届ける際に用いる語句で、弔電の場合は葬儀会場に送るときに使われます。馴染みのない言葉ですが、送り先と宛名の間に書く必要があるため、正しい使い方をしっかりと押さえておきましょう。

宛名表記には、この他にも「様方」や「御中」などといったものもあります。似ているように思われるかもしれませんが、それぞれ異なった意味を持っているため、しっかりとマナーを守って書き分けることを意識してください。

弔電の宛名には「気付」の使い方以外にも注意したいポイントがあるため、失礼がないようにきちんと確認してから弔電を手配しましょう。

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