弔電の代わりにメールでお悔やみを送ってもよい?押さえておきたいマナーと文例

#お悔やみ・葬儀・法事・法要

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突然の訃報を受け取った際に、「すぐに弔意を伝えたい」「弔電を手配する時間がとれない」といった理由で、メールを送りたいと考えることもあるでしょう。本来であれば弔電で気持ちを伝えるべきですが、やむを得ない事情がある場合や相手との関係性によっては、メールで弔意を伝えることも可能です。

本記事では、弔電の代わりにメールを送るときのマナーと文例を紹介します。ご遺族の気持ちに寄り添うためにも、マナーを守ってメールを活用しましょう。

■弔電の代わりにメールを送ってもよい?

そもそも、メールを送って弔意を伝えてもよいのか疑問に思っている方もいるかもしれません。まずは、メールがマナー違反にならないのかについて説明します。

◇場合によっては弔電の代わりにメールを送ってもよい
弔電の代わりにメールを送ることは、相手との関係性によってはマナー違反になりません。

数年前までは、メールやSNSで弔意を伝えることは非常識だとされていました。しかし、今は連絡ツールとしてメールやSNSなどがすっかり定着しているため、弔電の代わりの連絡ツールとして活用されることが増えています。

また、訃報の連絡をメールで受け取ったときは、メールで返したほうが相手への気遣いになるケースがあります。

ただし、ビジネス関係の方や目上の方に対して、メールで弔意を伝えることは好ましくありません。カジュアルな印象を与えてしまい、失礼に思われる可能性があります。

◇電報の代わりにメールを送ってもよい相手とは?
メールで弔意を伝えてもよい相手は、以下のような間柄の方です。
・親しい友人
・親しい上司や同僚
・親しい取引先の関係者

反対に、以下のような相手には、しっかりと弔電を手配することがマナーだとされています。
・親族
・それほど親しくない友人
・それほど関係性が深くない上司や同僚、取引先

たとえこちら側が深い関係性だと思っていても、相手からはそう思われていないケースもあります。認識の齟齬が起きないよう、慎重に判断しましょう。

■弔電の代わりにメールを送る際のマナー

弔電を送るときにさまざまなマナーを守る必要があるように、メールを送るときもマナーを意識しなければなりません。

ここからは、メールを送るときのマナーについて紹介します。

◇敬語や丁寧語を使う
たとえ親しい相手に送る略式の連絡であっても、お悔やみのメールでは、敬語や丁寧語を使いましょう。

日常会話のようなフランクな言葉遣いは、ご遺族の悲しみを深めてしまう可能性があります。手紙のように極端にかしこまった言葉遣いをする必要はありませんが、敬称や敬語に注意しながら本文を作成しましょう。

注意が必要な敬称や言葉遣いとしては、以下のようなものが挙げられます。

・お父さん→お父様
・妻→奥様
・急な連絡でびっくりしました→突然の悲報に接し 大変驚いております など

どのように気持ちを伝えればよいかわからないときは、インターネットに掲載されている弔電の文例を参考にするとよいでしょう。

参考:葬儀にお悔やみを伝える文例集

◇わかりやすく簡潔な内容にする
メールを送るときは、相手の貴重な時間を奪わないように、簡潔かつ何の連絡であるのかがわかるようにしましょう。

件名はもちろん、本文も簡潔に仕上げることを意識してみてください。例えば、タイトルを「(名前)よりお悔やみ申し上げます」と設定すれば、一目でメールの内容を判断できます。

また、ご遺族は葬儀の準備などで忙しく、心の整理もついていない可能性があるため、季節の挨拶やダラダラとした思い出話を書くことは避けましょう。話したいことがあるときは、少し落ち着いた頃に直接会って伝えると負担をかけにくいです。

◇忌み言葉や重ね言葉に注意する
弔意を伝えるときは、縁起の悪い「忌み言葉」や不幸の連続をイメージさせる「重ね言葉」は使わないことがマナーです。無意識に使ってしまうことも多いため、ここで使用を避けたい言葉について確認しておきましょう。

・忌み言葉:追って、苦しむ、離れる、別れる、九、四、死、切れる、忙しい
・重ね言葉:たびたび、ますます、再三、重ね重ね、いろいろ、わざわざ など

上記の意味を持つ言葉を使いたいときは、ほかの言葉に言い換えられないか考えてみてください。

◇機種依存文字や絵文字は使わない
メールを送るときは、①や㈱などといった機種依存文字は使わないようにしましょう。文字化けの原因となり、送った内容を確認する手間を増やしてしまう可能性があります。

また、たとえメールの相手が親しい間柄であっても、絵文字や顔文字は使わないように気を付けましょう。カジュアルな印象になり、相手の気分を害してしまうおそれがあるためです。

なかには、メールではなくLINEやSNSで気持ちを伝えたいと考える方もいるかもしれません。LINEやSNSの利用自体は問題ありませんが、スタンプの使用は避けてください。

■弔電代わりに送るメールの文例

親しい人にメールを送るときは、ついついフランクになりがちですが、弔電の代わりに送るときは、メッセージの書き方に注意が必要です。

ここからは、メールを送るときの文例をケース別に紹介します。

◇親しい知人に送るときの文例
お母様のご逝去を知り、とても驚いています。
△△さんのことだから、気丈に振る舞って無理をされていないか心配しています。
何かあれば話を聞くので、いつでも連絡くださいね。
お母様の安らかなご永眠をお祈り致します。

このたびはお父様の悲報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。
突然のことでまだ何も考えられないと思いますが、
気を落とさず、お体を大事になさってくださいね。
お父様のご冥福をお祈り致します。

◇ビジネス関係の知人に送るときの文例
□□部長
ご身内にご不幸がおありだったと伺い、大変驚いております。
お仕事のことについてはお気になさらず、今はご家族に寄り添ってください。
どうか□□部長もご無理なさらぬよう、心身をお労りください。
略儀ながら、メールにて謹んでお悔やみ申し上げます。

株式会社□□
営業部 ◇◇様
突然の悲報に胸がはりさけそうな思いです。
本来であれば直接弔問に伺うべきところ、
略儀ながらメールでのお悔やみとなり申し訳ございません。
取引中の件は、落ち着かれてからで結構です。
お時間ができましたら、あらためてご連絡ください。
故人のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

■お悔やみはメールでなく弔電で伝えるのが無難

先述のとおり、弔電の代わりにメールを送ってよい場合もありますが、受け取り方は人それぞれであるため注意が必要です。親しい間柄であってもメールで弔意を伝えられることを嫌ったり、簡易的だと思ったりする方もいるため、相手に合わせた対応を心がけましょう。

少しでも不安が残るのであれば、より気持ちが伝わる弔電を送ることをおすすめします。正式な手段である弔電ならば、友人であってもビジネス関係者であっても失礼に思われることはありません。

事情があってどうしてもメールしか送れないときは、略式であることを謝るとともに、後日あらためて直接弔意を伝えましょう。

■弔電の代わりにメールを送るときはマナーに注意する

相手との関係性や相手の事情によっては、弔意を弔電ではなくメールで伝えても問題ありません。ただし、たとえ親しい間柄であっても、マナーに配慮したメールを作成する必要があります。

また、簡易的であると思われてしまうおそれもあるため、可能であればより気持ちが伝えられる電報の活用がおすすめです。

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