弔電に記載する故人・喪主の名前がわからない|弔電の基本マナーを全解説

#お悔やみ・葬儀・法事・法要

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弔電を送る際に、故人や喪主のフルネームがわからなくて困ってしまった経験がある方もいるでしょう。確認する手段がない場合でも、マナーを守って失礼のないようにしたいところです。

本記事では、故人・喪主の名前がわからないときの対処法など、迷いがちなポイントについて解説します。弔電の差出人の書き方や送り先、注意点についても詳しく見ていきましょう。

■弔電は、フルネームを記載して喪主宛に送るのが基本マナー

弔電を送るときには、宛名には喪主のフルネームを書くのが基本マナーです。喪主以外の人の名前を書いたり、名字だけを書いたりするのはマナー違反となります。

弔電を喪主宛に送るのは、受け取りをスムーズにするためです。葬儀場ではほかの方の葬儀も執り行われるため、喪主以外の名前を書くと混乱を招くおそれがあります。

また、同じ名字の方の葬儀が、同じ葬儀場で同時期に行われるケースもあるでしょう。そのため、弔電は喪主のフルネームを記載して送る必要があります。

■弔電で故人・喪主の名前がわからないときはどうする?

故人や喪主の名前がわからないときは、どのように対処すればよいのでしょうか。ここでは弔電の宛名について、押さえておきたい基礎知識を紹介します。

◇故人の名前がわからないとき
故人の名前がわからない場合は、ご家族や知人に聞いてフルネームを確認します。

またこのとき、故人と喪主の関係性も併せて確認したほうがよいでしょう。関係性によって、弔電で使用する敬称は変わります。

◇喪主の名前がわからないとき
喪主の名前がわからない場合は、訃報を受けたタイミングで、喪主のフルネームを確認します。聞き忘れてしまったときは、葬儀場に連絡して確認することも可能です。ただし、個人情報保護の観点から、スムーズに教えてもらえない可能性もあります。

ご遺族に直接聞きづらいときや時間に余裕がないときなど、確認する手段がない場合は、宛名に故人の名前を書きましょう。「○○(故人の名前)様ご遺族様」「○○(故人の名前)様ご一同様」のような書き方をすれば、喪主の名前がなくても受け取ってもらえます。

◇喪主の名前がわからないとき
弔電は喪主宛に送るのが基本です。ただし、喪主ではない知人宛に弔電を送りたい場合は、「○○(喪主の名前)様方○○(送る相手の名前)様」のような書き方にします。葬儀場でスムーズに受け取れるよう、配慮を忘れないようにしましょう。

関連記事:
弔電の宛名は喪主以外にできる?文例と注意点も併せて紹介

■弔電の差出人の書き方

弔電には、差出人名の記載が必要です。電報は葬儀場で披露されるため、氏名に読み仮名を記しておくとわかりやすいでしょう。

喪主との面識がない場合は、故人と差出人の関係性が一目でわかるように、差出人名の横に学校名や会社名、部署名、役職名などを記載します。

弔電を連名で送る場合は、年齢順や役職順で名前を連ねます。人数が多い場合は、「○○一同」のような形で記載してください。

弔電を送る際には、差出人名と併せて住所・連絡先も記載しておきましょう。これらの情報を記載しておけば、ご遺族がお礼状を出すときもスムーズです。

■弔電の送り先

弔電は、お通夜や葬儀・告別式が行われる葬儀場に送りましょう。通常は告別式で弔電が読み上げられるため、お通夜の日には届くように手配し、お通夜の日に間に合わない場合は、葬儀・告別式までに到着するようにします。

訃報を受けたのが葬儀・告別式の直前で、どうしても弔電が間に合わない場合は、ご遺族の自宅に直接弔電を送ってください。

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■弔電を送る際の注意点とそのまま使える文例

弔電の文章では、「ご尊父様」「ご母堂様」のような敬称を使用します。故人と喪主の関係性によって敬称が変わるため、間違えないように気を付けましょう。

また、言葉の選び方にも注意が必要です。例えば、忌み言葉(死、苦しむ、四、九など)や、重ね言葉(たびたび、ますます、重ね重ね)といった言葉は、使用してはいけません。

故人と親しい関係にあった場合は、弔電に思い出のエピソードを盛り込んでもよいでしょう。ただし、故人のプライベートな情報、秘密にしていた出来事に触れるのは控えたほうが賢明です。

◇弔電の文章│基本の文例
弔電の文章作成で悩んだときは、文例を参考にするのがおすすめです。弔電の基本マナーを理解したうえで、お悔やみの場にふさわしい文章を作りましょう。

○○様のご逝去の報に接し 惜別の念を禁じ得ません
謹んでお悔やみ申し上げるとともに 心よりご冥福をお祈り致します

ご生前のご厚情に 深く感謝致します
在りし日のお姿を偲びつつ 心からご冥福をお祈り申し上げます

○○様のご逝去を悼み 謹んでお悔やみ申し上げます
安らかな旅立ちでありますよう 心からお祈り致します

突然の悲報に接し 胸がはりさけそうな思いでいっぱいです
安らかにご永眠されますよう 心からお祈り致します

○○様のご訃報に接し 謹んでお悔やみ申し上げます
最後のお別れにすぐにでも駆けつけるべきところ 参列できず残念でなりません
故人の安らかなるご冥福を 心よりお祈り致します

◇弔電の文章│ご遺族への労いの言葉を含めた文例
○○様ご逝去の知らせを受け 大変驚いております
ご遺族の皆様におかれましては お力落としのことと存じますが
お疲れの出ませんよう どうぞご自愛くださいませ

○○様の突然のご訃報に接し 言葉を失っております
ご家族の皆様を お慰めするすべもございません
心より故人のご冥福をお祈り申し上げます

○○様のご逝去の報に接し 信じられない気持ちでいっぱいです
ご遺族様のご心情いかばかりかとお察し致します
在りし日のお姿を偲び 謹んでお悔やみ申し上げます

◇弔電の文章│エピソードを含めた文例
○○様は 私が困ったときに すぐに駆けつけてくださいました
何もお返しできなかったことが 本当に残念でなりません
心からご冥福をお祈り致します

突然の悲しいお知らせに 驚いて声も出ませんでした
○○様の優しい笑顔ばかりが 今も思い出されます
どうぞ安らかにご永眠されますよう 心よりお祈り申し上げます

その他の弔電の文例はこちらからご覧いただけます。

■弔電には、ご遺族を労る気持ちを込めて

弔電に関するマナーを守ることはもちろん大切です。しかし何よりも、お悔やみの気持ちを十分に込めることを忘れてはなりません。

宛名や敬称などの基本マナーを守ったうえで、故人を偲ぶ思いとご遺族を労る気持ちをしっかりと伝えましょう。

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